春や秋になると目のかゆみや充血、涙が止まらないといった症状に悩まされる人が多くなります。

これは花粉症によるアレルギー反応が原因です。目の粘膜に花粉が付着すると、免疫システムが過剰に反応し、ヒスタミンなどの物質が放出されて炎症を引き起こします。その結果、かゆみや充血、涙目などの症状が現れるのです。

花粉症の目の症状は、屋外だけでなく室内に持ち込まれた花粉によっても引き起こされることがあります。

特にコンタクトレンズを装着している人は症状が悪化しやすい傾向があるため、注意が必要です。

この記事では、花粉症で目がかゆい人に向けて、原因や処方薬と市販薬の点眼の種類、花粉症で点眼薬を使用する際のポイントや注意点を紹介します。

花粉症による目の症状と原因とは？

花粉症になると、目にもさまざまな症状が現れます。

・目のかゆみ ・充血 ・涙目 ・異物感など

日常生活に影響を及ぼすことが少なくありません。これらの症状は、目の粘膜が花粉に触れることでアレルギー反応が起こるために発生します。

アレルギー反応が起こると免疫システムが花粉を異物と認識し、ヒスタミンなどの炎症物質を放出。その結果、白目の部分にある結膜に炎症が起こることでかゆみや充血、不快感が生じます。

特に花粉の飛散量が多い時期は症状が悪化しやすくなり、屋外だけでなく室内に入り込んだ花粉によっても症状が出るため、日常的な対策が必要です。

適切な点眼薬を使用することで症状を和らげることができるため、早めの対応をするといいでしょう。

花粉症治療で用いる点眼薬の種類

花粉症による目の症状を和らげるためには、症状の程度や原因に応じた適切な点眼薬を使用することが重要です。点眼薬にはいくつかの種類があり、それぞれ作用が異なります。

主にステロイド点眼薬・免疫抑制点眼薬・抗アレルギー点眼薬の3種類があり、症状に合わせて選択するようにしましょう。

ステロイド点眼薬

ステロイド点眼薬は花粉症による強い炎症やかゆみ、充血を抑えるために使用される点眼薬です。

即効性があるため、重症のアレルギー性結膜炎や慢性的な炎症がある場合に効果を発揮します。

ステロイド点眼薬は、炎症を引き起こす物質の働きを抑えて目のかゆみや充血、腫れを素早く軽減します。

免疫抑制点眼薬

免疫抑制点眼薬は花粉症によるアレルギー性結膜炎の症状を抑えるために使用される点眼薬です。特に重症の花粉症や、他の抗アレルギー点眼薬では十分な効果が得られない場合に処方されます。

免疫抑制点眼薬は、アレルギー反応を引き起こす免疫細胞の働きを抑えて炎症を根本から抑制する効果があります。

抗アレルギー点眼薬

抗アレルギー点眼薬は花粉症による目のかゆみや充血、涙目などの症状を抑えるために使用される点眼薬です。アレルギー反応の発生を防ぎ、症状を軽減する効果があります。

抗アレルギー点眼薬には、抗ヒスタミン薬とケミカルメディエーター遊離抑制薬の2種類があります。

【抗ヒスタミン薬】
アレルギー反応を引き起こすヒスタミンの働きを抑え、目のかゆみや充血を軽減してくれる他、即効性がありすぐに症状を抑えたい場合に適しています。

【ケミカルメディエーター遊離抑制薬】
ヒスタミンの分泌を抑えることでアレルギー症状の発生を未然に防ぐのが特徴です。即効性はありませんが、継続的に使用することで花粉シーズン全体を通して症状を軽くすることが可能です。

花粉症治療で使う市販の点眼薬を紹介

花粉症による目のかゆみや充血、涙目などの症状を和らげるため、市販の点眼薬が多く販売されています。市販の点眼薬は手軽に購入できるため、症状が軽い場合や予防目的で使用するのに最適です。

ドラックストアなどで購入できるので、まずは市販の点眼薬から使用してみるといいでしょう。

種類	効果・特徴	主な成分	代表的な市販薬
抗ヒスタミン点眼薬	アレルギー反応を引き起こすヒスタミンの作用を抑え、目のかゆみや充血を軽減	レボカバスチン、ケトチフェンなど	アレジオン点眼薬、リボスチン点眼液
ケミカルメディエーター遊離抑制薬	ヒスタミンの放出を抑制し、アレルギー症状の発生を予防	クロモグリク酸ナトリウム、ペミロラストカリウムなど	インタール点眼液、ザジテン点眼液
ステロイド点眼薬	炎症を抑え、目の充血やかゆみを強力に抑制	フルオロメトロンなど	市販では販売されていない（医師の処方が必要）
人工涙液・防腐剤無添加点眼薬	花粉を洗い流し、目の乾燥を防ぐ	ヒアルロン酸ナトリウム、塩化ナトリウム	ソフトサンティア、アイリスCL-1ネオ

市販の点眼薬を選ぶ際は、症状に合ったものを選ぶことが重要です。

目のかゆみや充血が主な症状の場合は抗ヒスタミン点眼薬、アレルギーの予防目的で使う場合はケミカルメディエーター遊離抑制薬が適しています。

また、防腐剤無添加のものを選ぶと、目に優しく長期的に使用しやすいです。

市販の点眼薬を使っても症状が改善しない場合は、より強力な処方薬が必要な可能性があります。長引く症状や強いかゆみ・充血がある場合は、早めに眼科を受診しましょう。

花粉症治療で病院に処方される点眼薬とは？

花粉症による目のかゆみや充血、異物感などの症状が強い場合、市販の点眼薬では十分な効果が得られないことも。

その場合は眼科で処方される点眼薬を使用すると、より高い効果が期待できるでしょう。

処方の点眼薬には症状の種類や重症度に応じたさまざまな種類があり医師があなたに合った薬を処方してくれるので、できるだけ早く効率的に症状を緩和させたい人におすすめです。

種類	効果・特徴	主な成分	代表的な処方薬
抗ヒスタミン点眼薬	ヒスタミンの作用を抑え、かゆみや充血を軽減	ケトチフェン、オロパタジン、エピナスチン	パタノール、アレジオン点眼液
ケミカルメディエーター遊離抑制薬	ヒスタミンの放出を抑えて、アレルギー症状を予防	クロモグリク酸ナトリウム、ペミロラストカリウム	インタール点眼液、ザジテン点眼液
ステロイド点眼薬	強い抗炎症作用があり、かゆみや充血を素早く抑える	フルオロメトロン、デキサメタゾン	フルメトロン、リンデロン点眼液
免疫抑制点眼薬	免疫反応を抑え、アレルギー症状を根本的に抑制	シクロスポリン	アイケア、レスタシス
非ステロイド抗炎症点眼薬（NSAIDs）	炎症を抑え、目の痛みやかゆみを軽減	プラノプロフェン、ジクロフェナク	ニフラン点眼液、ボルタレン点眼液
人工涙液・ヒアルロン酸点眼薬	花粉を洗い流し、目の乾燥や刺激を防ぐ	ヒアルロン酸ナトリウム	ヒアレイン、ティアバランス

処方の点眼薬は、症状に応じて適切なものを選んでもらえます。

軽度の症状には抗ヒスタミン点眼薬やケミカルメディエーター遊離抑制薬が使用されますが、症状が強い場合にはステロイド点眼薬が処方されることも。

ただし、ステロイド点眼薬は長期間の使用で副作用が生じる可能性があるため、医師の指示にしたがって使用するようにしましょう。

家にいながら点眼薬を処方してもらいたいならオンライン診療NOWに相談下さい。

花粉症で点眼薬を使用する際の3つの注意点

花粉症の症状を抑えるために点眼薬を使用する際は、正しい使い方を守ることが重要です。

誤った使い方をすると十分な効果が得られなかったり、副作用のリスクが高まったりする可能性があります。

コンタクトレンズとの併用に注意する

花粉症の目のかゆみ対策で点眼薬を使う場合、コンタクトレンズとの併用には注意が必要です。レンズを装着したまま点眼すると、薬の成分がレンズに吸着して効果が薄れたり、レンズが変質してしまうことがあります。

特にソフトコンタクトレンズは防腐剤を吸収しやすく、目に刺激を与えるおそれがあるため、使用前には必ずレンズを外しましょう。点眼後は5〜10分ほど空けてから再装着することで、薬の成分がしっかり浸透し、目への負担も軽減されます。

防腐剤の影響を避けたい場合は、防腐剤フリーの点眼薬を選ぶのも一つの方法です。また、ハードコンタクトレンズを使っている人は、点眼薬の種類によってはレンズ装着中でも使用できることがありますが、必ず医師や薬剤師に確認するようにしましょう。

市販薬を選ぶ際は、「コンタクトレンズ装用時も使用可」と明記されたものを選ぶことで、レンズを外さずに使えて便利です。自分のレンズの種類や目の状態に合った点眼薬を選ぶことが、快適な花粉症対策につながります。

用法・用量を守る

花粉症の点眼薬を効果的に使用するためには、医師の指示や薬の説明書に記載された用法・用量を正しく守ることが重要です。自己判断で使用頻度を増やしたり、適当に点眼することは、目の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

多くの花粉症用点眼薬は、1日2～4回の使用が推奨されています。しかし、症状がひどいからといって必要以上に点眼回数を増やすと、副作用が出るリスクが高まるため注意が必要です。

さらに、通常は1回につき1～2滴が適量とされています。それ以上点眼しても、余分な薬液は目からあふれ出てしまい、効果が高まるわけではありません。

それでも症状が改善しない場合は、早めに医師に相談することをおすすめします。

早めに使用を開始する

花粉症の点眼薬は症状が出てから使用するのではなく、具体的には花粉が飛散する2週間前から点眼薬を使い始めるのが理想的です。

特に、抗アレルギー点眼薬はアレルギー反応が起こるのを抑える作用があるため、症状が出る前から使用することが重要です。

症状が軽いうちに点眼薬を使い始めることで、日常生活への影響を最小限に抑えることができるでしょう。

家から出ず花粉症の点眼薬の処方をうけたいならオンライン診療がおすすめ

【こんな人におすすめ】
✅花粉症の症状が重く、外出がつらい人
✅仕事や育児で忙しく、病院に行く時間がない人
✅定期的に処方を受けたい人

花粉症の症状がひどくなると目のかゆみや充血が続き、外出するのがつらくなることがあります。そんな時は、オンライン診療を活用して、家にいながら花粉症の点眼薬を処方してもらうのがおすすめです。

オンライン診療のメリット

オンライン診療を利用すれば、スマートフォンやパソコンを使って自宅で診察を受けることができ、医療機関に行く手間を省けます。

特に花粉が多く飛散する時期は外出することで症状が悪化する可能性もあるため、自宅で診察を受けられるのは大きなメリットです。

また診察後に処方された点眼薬は、自宅まで配送してもらえるため薬局に行く必要がありません。 花粉症の症状が重い時や、仕事や育児で忙しく病院や医院・クリニックなどの医療機関に行く時間が取れない人にも便利です。

オンライン診療NOWで処方される点眼薬

【オンライン診療NOWで処方される薬一例】 ・アレジオンLX点眼液0.1％ ・パタノール点眼液0.1％ 5ml

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自分に合った薬を探したい、市販薬が効かない、すぐに症状を和らげたい人はぜひ一度ご相談下さい。