花粉症の薬とは?目と鼻に効く薬の選び方や薬の違いについて紹介

花粉症

春の訪れと共に、多くの人が悩まされる花粉症。くしゃみ、鼻水、目のかゆみといった症状が日常生活に影響を与えるため、症状を和らげる薬の選び方が重要です。

しかし、花粉症の薬にはさまざまな種類があり、自分に合ったものを見つけるのは難しいと感じる人も多いでしょう。

この記事では、花粉症の薬の種類や選び方を解説し、内服薬・点鼻薬・目薬の違いや、市販薬・処方薬の特徴を比較していきます。

また、薬が効かない場合の対策や、副作用への注意点についても詳しく紹介します。自分に合った治療法を見つけ、快適な春を迎えるための参考にして下さい。

花粉症の薬とは?

花粉症の薬とは、スギやヒノキなどの花粉が原因で発生する くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ などの症状を抑えるための薬のことを指します。

これらの薬には 内服薬、鼻に使う点鼻薬、点眼薬 などの種類があり、それぞれの症状に応じて使い分けます。

花粉症の薬の主な働き

花粉症の症状は、体内の ヒスタミン という物質が過剰に分泌されることによって引き起こされます。そのため、花粉症の薬にはヒスタミンの働きを抑えるものや炎症を抑えるものがあります

薬の種類効果使用方法注意点
抗ヒスタミン薬ヒスタミンの過剰分泌を防ぎ、くしゃみ・鼻水・目のかゆみを抑える内服薬(第1世代・第2世代)眠気を引き起こすことがあるため、服用時は注意が必要
ステロイド薬鼻や目の粘膜の炎症を抑え、鼻づまりや目の充血を軽減する点鼻薬・点眼薬・内服薬即効性があるが、長期使用は医師と相談が必要
抗ロイコトリエン薬鼻づまりを特に改善する効果があり、抗ヒスタミン薬と併用されることがある内服薬効果が現れるまでに時間がかかることがある
漢方薬体質改善を目的として、長期的に服用することで症状を和らげる内服薬(煎じ薬・エキス剤)体質によって効果に差があるため、医師と相談しながら服用する

薬には市販薬と処方薬があるため、症状の重さやライフスタイルに応じて選ぶことが大切です。

花粉症の目と鼻に効く薬の選び方

花粉症は、目のかゆみや充血、鼻水・鼻づまりといった症状が現れます。

目の症状には点眼薬、鼻の症状には点鼻薬、全体的な症状には内服薬を使うのが一般的です。

また、症状が重い場合には複数の薬を組み合わせることでより効果的に対処が可能。ここでは、それぞれの症状に適した薬の選び方を詳しく解説します。

症状の種類推奨される薬剤主な効果・特徴
目のかゆみ・充血が気になる・第2世代抗ヒスタミン薬(点眼薬)
・ケミカルメディエーター遊離抑制薬(点眼薬)
・ステロイド点眼液
かゆみや充血を抑える。抗ヒスタミン薬は眠気が出にくい。ステロイド点眼液は重症時に使用。
鼻水・鼻づまりがつらい・第2世代抗ヒスタミン薬(内服薬・点鼻薬)
・抗ロイコトリエン拮抗薬(内服薬)
・鼻噴霧用ステロイド薬(点鼻薬)
鼻水を抑える抗ヒスタミン薬、鼻づまりを軽減する抗ロイコトリエン拮抗薬、炎症を抑えるステロイド点鼻薬などが有効。
目と鼻、両方の症状を抑えたい・第2世代抗ヒスタミン薬(内服薬)
・抗ロイコトリエン拮抗薬(内服薬・点鼻薬)
全身的な抗アレルギー治療と局所治療を組み合わせることで、より効果的に症状を抑えられる。

目のかゆみ・充血が気になる

目のかゆみや充血は、花粉が目の粘膜に付着しアレルギー反応を引き起こすことで発生します。

この症状を抑えるためには、抗ヒスタミン薬を含む点眼薬が有効です。

抗ヒスタミン薬はアレルギー症状を引き起こすヒスタミンの作用を抑え、かゆみを軽減します。

症状が強い場合にはステロイド点眼薬を併用することもありますが、長期使用に注意が必要なため医師の指示に従うことが大切です。

薬の種類主な薬効果
即効性がある薬パタノール、アレジオン点眼液かゆみを素早く抑える
予防的に使用できる薬リボスチン、インタール点眼液アレルギー反応の発生を防ぐ
症状が重い場合フルメトロン、リンデロンステロイド点眼薬で炎症を抑える

鼻水・鼻づまりがつらい

鼻水や鼻づまりは花粉が鼻の粘膜に付着し、アレルギー反応を引き起こすことで発生します。これらの症状を抑えるには、 抗ヒスタミン薬・抗ロイコトリエン拮抗薬・ステロイド点鼻薬 などが効果的です。

抗ヒスタミン薬はアレルギー症状の原因となるヒスタミンの働きを抑え、鼻水を軽減します。 第2世代抗ヒスタミン薬 は眠気が少なく、日常生活に影響を与えにくいのが特徴です。

一方で、抗ロイコトリエン拮抗薬は鼻づまりを改善する効果があり、特に慢性的な鼻づまりがある人に適しています。

また、ステロイド点鼻薬は鼻の炎症を抑える働きが強く、即効性はないものの継続使用することで高い効果が期待できるためアレルギー性鼻炎の症状を根本から抑えたい場合に有効です。

薬の種類主な薬効果
鼻水・くしゃみを抑えるアレグラ、クラリチン第2世代抗ヒスタミン薬
鼻づまりを改善シングレア、ナゾネックス抗ロイコトリエン拮抗薬
強い鼻づまりにはナゾネックスステロイド点鼻薬
即効性が必要な場合ナシビン、コールタイジン血管収縮剤(短期間使用推奨)

目と鼻、両方の症状を抑えたい

花粉症による目のかゆみ・充血 と 鼻水・鼻づまりの両方の症状がある場合、 内服薬・点鼻薬・点眼薬を組み合わせて使用する他、漢方の利用が効果的です。

ただし、薬の飲み合わせや副作用には注意し、医師や薬剤師に相談しながら使用するのが安心です。

方法
内服薬+点鼻薬+点眼薬の組み合わせアレグラ(内服)+ ナゾネックス(点鼻)+ パタノール(点眼)
漢方薬を試す小青竜湯(軽度の花粉症に適用)

オンライン診療NOWで処方可能な薬剤

【オンライン診療NOWで処方可能な薬剤一覧】
・ピラノアOD
・ルパフィン
・アレグラ
・ザイザル
・アレロック
・ディレグラ
・キプレス
・アレジオンLX点眼液0.1%
・パタノール点眼液0.1% 5ml
・モメタゾン点鼻薬

オンライン診療NOWでは花粉症の治療薬として、第2世代抗ヒスタミン剤からなる内服薬や点鼻薬、点眼薬による外用薬を処方しています。

自分に合った薬を探したい、市販薬が効かない、すぐに症状を和らげたい人はぜひ一度ご相談下さい。

花粉症の薬の強さに違いはある?内服薬・点鼻薬・目薬を紹介

花粉症の薬には 内服薬・点鼻薬・目薬 の3種類があり、それぞれ作用の強さや効果の持続時間が異なります。 症状の重さやライフスタイル に合わせて適切な薬を選ぶことが大切です。

ここでは、内服薬・点鼻薬・目薬の薬の強さや違いを紹介します。

花粉症で使う内服薬の一覧

内服薬は体全体に作用し、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状を抑える役割があります。薬の種類ごとに、効果の強さや副作用の有無が異なります。ここでは下記の5種類の内服薬について紹介します。

漢方薬
第2世代抗ヒスタミン薬
第1世代抗ヒスタミン薬
抗ロイコトリエン拮抗薬
経口ステロイド薬

漢方薬

漢方薬は、体質や症状の傾向をもとに、「体全体のバランスを整えて」花粉症の症状を和らげることを目的として使われます。

例えば、水のようにサラサラした鼻水やくしゃみが主な場合には「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」、鼻づまりがひどい場合には「葛根湯加川芎辛夷」や「辛夷清肺湯」、黄色くネバネバした鼻水や炎症が強い場合には「荊芥連翹湯」などが用いられることがあります。

ただし、漢方薬も薬であるため自己判断での服用は避け、体質や併用薬・持病などを考慮して、必ず医療機関や薬剤師に相談することが大切です。

主な副作用(小青竜湯)
発疹・発赤、かゆみ、吐き気、食欲不振、胃部不快感など

引用元:医薬品医療機器総合機構(PMDA)「漢方顆粒‐25号(小青竜湯)添付文書(第2類医薬品・ジェーピーエス製薬)」

第2世代抗ヒスタミン薬

「アレグラ」や「アレジオン」などの第2世代抗ヒスタミン薬は、アレルギー反応に関わる「ヒスタミン」の働きを抑えることで、くしゃみ・鼻水・目のかゆみなどの症状を和らげる目的で使われます。

第1世代と比べ、眠気や集中力低下など中枢神経への影響が少ないとされる薬剤です。

くしゃみや鼻水に効果があり、日常生活に支障をきたしにくいのがメリットです。ただし、薬によっては軽い眠気が出ることもあります。

主な副作用(アレグラ)
頭痛、眠気、疲労、嘔気、嘔吐、口渇など

引用元:医薬品医療機器総合機構(PMDA)「アレグラ錠60mg 添付文書」

第1世代抗ヒスタミン薬

第1世代抗ヒスタミン薬は、アレルギー反応の原因となる「ヒスタミン」の働きを抑えることで、くしゃみ・鼻水・かゆみなどの症状を緩和する薬です。
現在も花粉症や蕁麻疹、かゆみ止めなどに使用されていますが、中枢神経への作用が強く、眠気・集中力低下などの副作用が起こりやすい点が特徴です。

代表的な薬には、「ポララミン」「レスタミン」などがあります。
最近では眠気の少ない第2世代抗ヒスタミン薬が主流ですが、第1世代は効果発現が早く、即効性を求める場面で使われることもあります。

主な副作用例(ポララミン)
鎮静、神経過敏、頭痛、口渇、胸やけ、食欲不振など

引用元:高田製薬株式会社「ポララミン®医薬品インタビューフォーム(第10版/2020年3月改訂)」

抗ロイコトリエン拮抗薬

抗ロイコトリエン拮抗薬とは、体内で炎症やアレルギー反応を引き起こす「ロイコトリエン」という物質の働きを抑える薬です。
花粉症やアレルギー性鼻炎、気管支ぜんそくなどの治療に用いられ、特に「鼻づまり」や「気道の炎症」を改善する効果が期待されます。

第2世代抗ヒスタミン薬と併用されることが多く、特に「鼻づまりが強いタイプの花粉症」に適しています。

代表的な薬には「キプレス」「シングレア」「オノン」などがあります。

主な副作用例(キプレス)
頭痛、下痢、胃不快感、倦怠感、口渇、傾眠など

引用元:医薬品医療機器総合機構(PMDA)「キプレス錠10 mg 添付文書」

経口ステロイド薬

経口ステロイド薬は、強力な抗炎症作用によって花粉症の症状を短期間で抑える薬です。
鼻づまりや目のかゆみ、くしゃみなどが重度の場合に、他の治療で効果が十分に得られない際の補助的な治療として用いられます。

ステロイドは炎症を鎮める一方で副作用が出やすいため、長期間の連用は避けることが原則です。医師の指導のもと、症状の強い時期のみ短期間服用するケースが多く見られます。

代表的な薬には「プレドニゾロン(プレドニン)」「ベタメタゾン(リンデロン)」「デキサメタゾン」などがあります。
症状の改善が見られても、自己判断で服用を中止・再開しないよう注意が必要です。

主な副作用例(プレドニン錠)
発疹、下痢、悪心・嘔吐、胃痛、胸やけなど

引用元:医薬品医療機器総合機構(PMDA)「プレドニン錠5mg 添付文書(経口ステロイド薬/シオノギファーマ株式会社)」

花粉症で使う点鼻薬の一覧

点鼻薬は直接鼻の中に噴霧するため、即効性がある のが特徴です。鼻水や鼻づまりに効果的ですが、使いすぎると 「リバウンド(薬剤性鼻炎)」 が起こることがあるため、使用回数を守ることが大切です。

薬の種類特徴
・第2世代抗ヒスタミン薬
・ケミカルメディエーター遊離抑制薬
くしゃみ・鼻水を抑える
鼻噴霧用ステロイド薬炎症を抑え、鼻づまりに効果的

第2世代抗ヒスタミン薬・ケミカルメディエーター遊離抑制薬

第2世代抗ヒスタミン薬やケミカルメディエーター遊離抑制薬はくしゃみや鼻水を抑える作用があります

第2世代抗ヒスタミン薬の点鼻薬は、鼻粘膜でヒスタミンの働きを直接抑えることで、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状を改善します。

またケミカルメディエーター遊離抑制薬は、アレルギー反応を引き起こす物質(ヒスタミンやロイコトリエンなど)の放出自体を抑えることで、症状を根本から抑えるタイプの点鼻薬です。鼻の炎症やかゆみ、鼻水の発生を未然に防ぐ働きがあります。

第2世代抗ヒスタミン薬の代表的な薬には「アレジオン点鼻液」「アゼプチン点鼻液」が、ケミカルメディエーター遊離抑制薬の代表的な薬には「ザジテン点鼻液0.05%」「ケトチフェン点鼻液0.05%『CH』」などがあります。

主な副作用例(アレジオン点鼻液)
眼刺激、眼の異物感、羞明など

引用元:KEGG 医薬品情報「JAPICコード 00062032 製剤情報」

鼻噴霧用ステロイド薬

鼻噴霧用ステロイド薬は鼻粘膜の炎症を抑えることで、鼻づまり・鼻水・くしゃみなどの花粉症症状を改善する薬です。
局所的に作用するため、経口ステロイドのような全身性副作用が少なく、長期的なコントロールにも適しています。
症状が出る前からの予防的な使用も効果的です。

代表的な薬には「フルチカゾンフランカルボン酸エステル(アラミスト点鼻液)」「モメタゾンフランカルボン酸エステル(ナゾネックス点鼻液)」「ベクロメタゾンプロピオン酸エステル(リノコート点鼻薬)」などがあります。

医師の指導のもと、毎日決まった時間に継続して使用することで効果を最大限に発揮します

主な副作用例(アラミスト点鼻液)
鼻出血、鼻症状(刺激感、疼痛、乾燥感)など

引用元:KEGG 医薬品情報「製剤情報(JAPICコード 00067923)」

花粉症で使う目薬の一覧

花粉症の 目のかゆみ・充血 には、目薬が効果的です。抗ヒスタミン薬やステロイドを含む種類があり、症状の程度によって使い分けます。

薬の種類特徴
第2世代抗ヒスタミン薬かゆみを素早く抑える
ケミカルメディエーター遊離抑制薬アレルギーの原因物質を抑える
ステロイド点眼液炎症が強い場合に使用

第2世代抗ヒスタミン薬

第2世代抗ヒスタミン薬の点眼薬は、花粉などのアレルゲンによって引き起こされる目のかゆみ・充血・涙目などの症状を抑える薬です。
ヒスタミンの受容体をブロックすることで、炎症やアレルギー反応を直接抑制します。
即効性がありながら、眠気などの全身性副作用が少ないのが特徴です。

代表的な薬には「アレジオン点眼液0.05%」「パタノール点眼液0.1%」「タリビッド点眼液/レスミット点眼液」などがあります。

症状が出てから使用しても効果がありますが、花粉飛散期の初期から予防的に使うことで症状を抑えやすくなります

主な副作用例(アレジオン点眼液0.05%)
眼刺激、眼の異物感、羞明など

引用元:KEGG 医薬品情報「JAPICコード 00062032 製剤情報」

ケミカルメディエーター遊離抑制薬

ケミカルメディエーター遊離抑制薬の点眼薬は、アレルギー反応を引き起こす「ヒスタミン」などの化学伝達物質(ケミカルメディエーター)の放出を抑えることで、目のかゆみ・充血・涙目などの症状を根本から防ぐ薬です。

代表的な薬には「ザジテン点眼液0.05%」があります。

即効性よりも予防的な効果が重視されるため、花粉の飛散が始まる前からの継続使用が推奨されます

主な副作用例(ザジテン点眼液0.05%)
眼瞼炎、眼瞼皮膚炎、そう痒感、結膜充血、刺激感、眠気など

引用元:日本医薬情報センター(JAPIC)「ザジテン点眼液0.05% 添付文書(ケトチフェンフマル酸塩)」

ステロイド点眼液

ステロイド点眼薬は炎症を強力に抑える作用を持ち、花粉症による目のかゆみ・充血・腫れ・異物感などの症状が重い場合に用いられます
アレルギー性結膜炎の治療において、他の点眼薬(抗ヒスタミン薬・ケミカルメディエーター遊離抑制薬)で十分な効果が得られない場合に処方されることが多い薬です。

代表的な薬には「リンデロン点眼・点鼻液0.1%」「フルメトロン点眼液0.1%」「デキサメタゾン点眼液」などがあります。

炎症を鎮める効果が高い反面、長期連用は副作用のリスクがあるため、医師の指導のもとで短期間使用することが原則です。

主な副作用例(リンデロン点眼・点鼻液0.1%)
刺激感、クッシング症候群、クッシング様症状、副腎皮質機能抑制など

引用元:日本医薬情報センター(JAPIC)「リンデロン点眼・点耳・点鼻液0.1% 添付文書(ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム)」

花粉症の薬で効かない場合は注射薬の「ゾレア」もある

花粉症の症状が一般的な内服薬や点鼻薬では抑えられない場合、より強力な治療法としてゾレアという注射薬が選択肢になります

ゾレアはこれまでの花粉症治療とは異なるアプローチでアレルギー反応そのものを抑えるため、重症の花粉症患者にとって有効な治療法の一つです。

【メリット】
・従来の花粉症治療薬で効果がない人でも症状が改善する
・1回の注射で長期間効果が持続
・眠気や口の渇きといった副作用が少ない

【デメリット】
・医療機関での検査が必要
・保険適用でも自己負担が高額になる可能性があり費用が高い
・効果に個人差がある
・病院やクリニックでの投与が必要
・即効性はなく、効果が現れるまで時間がかかる場合もある

ゾレアは IgE(免疫グロブリンE)というアレルギー反応を引き起こす抗体を抑える作用を持つ注射薬です。これにより、花粉に対する過剰な免疫反応を抑え、花粉症の症状を大幅に軽減できます。

通常の花粉症治療薬で効果がない人に適応される治療法で、重症のスギ花粉症患者に使用されることが多くなっています

しかしゾレアは即効性のある治療法ではない上に、厳密な適応があるため採血などの検査が必要になります。症状が重くなる前に医師と相談し、早めに治療を始めることが大切です。

一般的な治療薬が効かず、花粉症の影響で仕事や日常生活が困難になっている人は検討してみる価値があるでしょう。

花粉症の市販薬の種類は?

花粉症の症状を抑えるために市販薬検討している人もいるのではないでしょうか。

市販薬は医療機関での処方箋なしで購入できるため、忙しくて受診できない人や軽症の花粉症の人にとって選択肢となるでしょう。

ここでは成分別の花粉症用市販薬を紹介します。

内服薬(飲み薬)

薬の種類特徴代表的な市販薬
抗ヒスタミン薬(第2世代)眠気が少なく、即効性があるアレグラFX・クラリチンEX・アレジオン
抗ヒスタミン薬(第1世代)眠気が強く出やすいが、効果も強めパブロン鼻炎カプセル・ストナリニS
抗ロイコトリエン薬鼻づまりに効果的シングレア・キプレス(処方薬が中心)
漢方薬体質改善を目的とする小青竜湯・麻黄附子細辛湯

点鼻薬

薬の種類特徴代表的な市販薬
ステロイド点鼻薬効果が強く長持ちナザールAR・フルナーゼ点鼻薬
抗ヒスタミン点鼻薬即効性があるが持続時間は短めコンタック鼻炎スプレー・ナシビンM

点眼薬

薬の種類特徴代表的な市販薬
抗ヒスタミン点眼薬かゆみを抑えるアイフリー・ザジテンAL点眼薬
抗アレルギー点眼薬目の炎症を防ぐアルガードクリアブロックZ・ロートアルガードコンタクト
ステロイド点眼薬目の腫れや充血がひどい場合フルメトロン(処方薬が中心)

薬の効果が十分でない場合や費用が気になる場合は、医療機関の受診をおすすめします。市販薬では症状が改善しない、あるいは強い症状で生活に支障が出る場合、病院・医院での診察が必要です。

医師の診察を受けることで、より症状に合った処方薬を選んでもらえる だけでなく、花粉症の根本的な治療方法についても相談できます。

また、市販薬を継続的に購入するよりも、保険適用のある処方薬の方がコストを抑えられることもあります。症状が長引く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

市販薬に関してはこちらの記事で詳しく紹介しています。

花粉症の薬に注意するポイント

花粉症の薬を使用する際には、副作用や服用のタイミング、他の薬との相互作用に注意することが重要です。特に、眠気や運転への影響、長期間の使用リスク などを理解した上で、正しく服用しましょう。

副作用が強い薬を飲む場合は自動車など危険を伴う機械の操作をしない

副作用が強い薬を服用する際には眠気や倦怠感が出ることがあるため、車の運転や高所での作業は避けるべきです。

第1世代抗ヒスタミン薬は眠気が強く出やすく、第2世代抗ヒスタミン薬は比較的眠気が少ないため日常生活に影響を与えにくいとされています。

ただし体質によっては第2世代でも眠気が生じることがあるため、初めて服用する場合は休みの日に試してみると安心です。

併用薬との相性を確認する

薬の併用には注意が必要で、特に風邪薬には抗ヒスタミン成分が含まれていることが多いため、花粉症の薬と一緒に服用すると眠気やのどの渇きが強くなる可能性があります。

抗うつ薬や睡眠薬と組み合わせると眠気やふらつきが増し、日常生活に支障をきたす恐れがあります。

また高血圧や糖尿病の薬と併用する場合は血圧の上昇や血糖値の変動が生じることがあるため、事前に医師や薬剤師に相談することが重要です。

早めに服用を開始する

花粉症の薬は症状が出てから服用するよりも、花粉の飛散が始まる2週間前から飲み始めると効果が高まります

早めに服用することで免疫反応を抑えて症状の発生を軽減できるため、毎年症状が重い人や初期症状が強く出る人には特におすすめです。

花粉症の薬は症状に合わせた正しい選び方で快適な春を

花粉症の薬には、内服薬・点鼻薬・点眼薬があり、くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどの症状に応じて使い分けが必要です。

市販薬と処方薬には効果やコストに違いがあり、重症の場合は複数の薬の併用や注射薬「ゾレア」も検討されます。

副作用や眠気に注意しながら、自分に合った薬を選ぶことが快適な春の第一歩。早めの服用開始と医師・薬剤師への相談も重要です。

自分に合った薬を探したい人はぜひオンライン診療NOWにご相談下さい。